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Krita/ja: Difference between revisions

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|[[Image:Snapshot krita tysontan.png|thumb|250px|'''Krita''' 2.4 の、右クリック クイック アクセス リングが表示された状態 -- イラストの作者: [[User:TysonTan|Tyson Tan]]]]||[[Image:Krita64x64logo.png|64px|right|Krita Logo (as of 2.4)]]'''Krita, the KDE digital painting and drawing application'''
|[[Image:Snapshot krita tysontan.png|thumb|250px|'''Krita''' 2.4 の、右クリック クイック アクセス リングが表示された状態 -- イラストの作者: [[User:TysonTan|Tyson Tan]]]]||[[Image:Krita64x64logo.png|64px|right|Kritaロゴ (2.4時点)]]'''Krita、KDEのデジタル彩色・描画アプリケーション'''
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Kritaはデジタルペインティング、コンセプトアート、漫画、テクスチャ作成などの用途を想定し設計されました。豊富な機能と人間工学に適い、かつ柔軟なユーザーインターフェイスが搭載されています。
Kritaはデジタルペインティング、コンセプトアート、漫画、テクスチャ作成などの用途を想定し設計されました。豊富な機能と人間工学に適い、かつ柔軟なユーザーインターフェイスが搭載されています。


開発アップデートの情報はKritaのオフィシャルサイトをご参照ください。:[http://krita.org Krita.org]
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最新情報はKritaオフィシャルサイトをご覧ください: [http://krita.org Krita.org]
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== Kritaマニュアル  ==
'''Krita'''に関して疑問がありますか? もっと深く知りたいですか? ぜひ[[Special:MyLanguage/Krita/Manual|Krita 2 マニュアル]]を読んでください! また[https://jp.krita.org/ Kritaのサイト]には次期バージョンであるKrita3の情報があります。


== イントロダクション ==
== イントロダクション ==


'''Krita''' はデジタルペインティング、画像編集、コンセプトアート、コミックス、テクスチャ作成、といった用途に適した、無料でクロスプラットフォームな創作アプリケーションです。現実の画材や工程を模してデザインされていますが、レイヤーやフィルター、ペクターパス描写、タイポグラフィーといった機能や、統合されたカラーマネジメント補助機能も搭載されています。 '''Krita''' は[[Special:myLanguage/Calligra|Calligra]] プラットホームを基盤とした[[Special:myLanguage/An introduction to KDE|KDE]] アプリケーションです。
'''Krita''' はデジタルペインティング、画像編集、コンセプトアート、コミックス、ゲームアートもしくは 3D モデルのテクスチャ作成、といった用途に適した、無料でクロスプラットフォームな創作アプリケーションです。現実の画材や工程を模してデザインされていますが、レイヤーやフィルター、ペクターパス描写、タイポグラフィーといったデジタル・アーティストが求める機能や、統合されたカラーマネジメント補助機能も搭載されています。 '''Krita''' は[[Special:myLanguage/Calligra|Calligra]] プラットホームを基盤とした[[Special:myLanguage/An introduction to KDE|KDE]] アプリケーションです。


=== 機能 ===
=== 特徴 ===


* ドローイング&ペインティング指向の設計
* 描いたり塗ったりという日常的な作業をより快適にするため、アーティストを念頭に置いてデザインされています


* 右クリックでのカラーホイールへのクイックアクセス、カラー履歴、ブラシのお気に入り登録
* カラーホイール、カラー履歴、お気に入りのブラシ等を内蔵したユニークな「アーティスト・パレット」を右クリックで利用できます。


* 高度に調整可能なブラシシステム
* 多様で高度な設定が可能なブラシ・エンジンによって自然媒体の模倣、あるいは新たな独自のブラシ・ストロークを創作することが出来ます。


* 乗算、オーバーレイ、不透明度調整などの機能を含む多彩なレイヤーモード
* 不透明度調整機能はもちろん、乗算、オーバーレイ、スクリーンその他の多彩なレイヤーモードが使え、それぞれのモードは細かく調整することができます


* 複雑な形状や、編集可能なテキストを取り扱うことができるベクターレイヤー
* ベクターレイヤーをサポートしており、複雑なパスやカーブ、テキスト状のオブジェクトを作成・編集できます


* オートセーブ
* オートセーブができます (保存間隔は1分以上)


* カスタマイズ可能なツールバーとショートカット、ドラッグ&ドロップで配置換えができるパネル
* ツールバーやショートカット、ドラッグ&ドロップで動かせるパネルをユーザがカスタマイズすることができます


* GIMPやAdobe Photoshopの形式を含む、多くのフォーマットをサポート
* GIMPやAdobe Photoshopの形式を含む、多くのフォーマットをサポート


* 統合カラーマネージメントシステムとRGB、CMYK、L*a*bなどの色空間変換に対応
* 内蔵されたカラーマネージメントシステムはRGB、CMYK、L*a*bなどの色空間変換に対応しています


* OpenShiva、Python、 Ruby scriptsによる拡張が可能  
* OpenShiva、Python、 Ruby scriptsによる拡張が可能  
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== インターフェイス ==
== インターフェイス ==


'''Krita'''はたいへん柔軟でユーザーフレンドリーなインターフェイスを持っています。その恩恵によりユーザーは、ツールバーやショートカットやツールオプションといったものをドラッグ&ドロップで自由自在にカスタマイズできるようになりました。右クリックで立ち上がる便利なリングはカラーセレクター、カラー履歴、お気に入りのブラシへの素早いアクセスを可能にし、それは快適で夢中になる<!--This is not a typo.--> ような体験をユーザーに提供します。カスタマイズされたワークスペースは保存が可能で、別の作業ファイルでも読み込みが可能です。
'''Krita'''はたいへん柔軟でユーザーフレンドリーなインターフェイスを持っています。ツールバー、キーボード・ショートカット、さらに移動可能なタブもしくはドッカー内の特別なツールなどほぼすべてのインタフェースが個人やチームの特別な需要に適合する形にカスタマイズ可能です。ドッカーはドラッグ・アンド・ドロップによってスクリーン上を移動させる事が可能なパネルです。個別のタスクに合わせてカスタマイズされた環境でこれらのツールを利用するのに時間を必要としません。ワークスペースそれぞれに名前を付けて保存し、後でまた使うことが可能です。右クリックでアクセスできるアーティスト・パレットとの組み合わせによって、アーティストはプロジェクトによる物か自身の作業上必要な物かを問わず、必要な物を区別せずに利用する事が出来るようになります。


=== ツールバー ===
=== ツールバー ===
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=== ショートカット ===
=== ショートカット ===


Kritaでは簡単にショートカットを変更することができます。ショートカットは1つのコマンドに対し、メインとオルタナティブの2種類の割り当てが可能です。ショートカットのカスタマイズ中もコマンドリストの検索ができます。設定したショートカットが他のコマンドと重複してしまった場合は、ユーザーに知らせてくれます。
Kritaの強力な機能の一つに、ショートカットキーを設定・解除できる点があります。ある機能に対して元々存在するショートカットに加え、ユーザが別のショートカットを設定できます。ショートカット設定のコマンドリストは検索可能で、また衝突しているコマンドがあればすぐに知らせます。
 
Kritaのショートカットキーは、あなたの作業を効率化するものや他のソフトウェアを模したものに、あるいはその両方にも設定できます。


=== ドッカー ===
=== ドッカー ===


ドッカー(Dockers)はドラッグ&ドロップで操作可能なツールのオプションパネルです。いつでも欲しい時に呼び出すことができ、水平/垂直方向に大きさを変えることができます。複数のドッカーはスペースを共有する形でグループ化でき、それらはタブで切り替えることが可能です。パネルのタイトル部分を右クリックすることで簡単に、ドッカーの全リストから選ぶかたちでの追加、または追加したドッカーの削除を行うことができます。使用していないときにはスペースを稼ぐためにドッカーを畳むこともできます。
ドッカー(Dockers)はいくつかのツールをまとめて載せた移動可能なパネルです。分かりやすいドラッグ&ドロップ操作で画面上で動かすことができ、キャンバスの上に直接浮かべたり、あるいはドッキングエリアのいずれかにドッキングさせることができます。ドッカーは水平/垂直方向に大きさを変えることができます。複数のドッカーはスペースを共有する形でグループ化でき、それらはタブをクリックして切り替えることが可能です。パネルのタイトル部分を右クリックすることで、ドッカーの全リストから選んで追加したり、ドッカーの削除を行うことができます。スペースを稼ぐために、使用していないときには左上の下矢印をクリックしてドッカーを畳むこともできます。


=== パレット ===
=== パレット ===


Kritaには2種類のパレットがあります。ペイント&ドローイングソフトではお馴染みの、よく目にするタイプのカラーパレットはドッカーとして提供されます。もうひとつは、カラーセレクター、カラーヒストリー、お気に入りのブラシにクイックアクセスが可能な非凡なるパレットです。このクイックアクセスパレットは、キャンバス上を右クリックすることで呼び出すことができ、色の変更やツールの切り替えの煩わしさから解放されます。作業に没入できるのです。お気に入りのブラシを<menuchoice>パレットに保存(Save to Palette)</menuchoice>ボタンをクリックすることで、このパレットに追加することができます。
Kritaには2種類のパレットがあります。ペイント&ドローイングソフトではお馴染みの、よく目にするタイプのプリセットのカラーパレット(カラープリセットドッカー)と、カラーセレクター、カラーヒストリー、お気に入りのブラシにクイックアクセスが可能な斬新な「アーティストパレット」です。このパレットはキャンバス上を右クリックすることで呼び出すことができるので、色の変更やツールの切り替えの煩わしさから解放され、作業により集中できます。タグで区分けされたブラシセットから選ぶだけでなく、<menuchoice>パレットに保存(Save to Palette)</menuchoice>ボタンをクリックすることでお気に入りのブラシをパレットに追加することもできます。


=== ブラシ システム ===
=== ブラシ システム ===


Kritaには、強力で高度にカスタマイズ可能なリアルの画材をモデリングしたブラシが搭載されています。ブラシ設定パネルでは、ブラシはタイプごとに並べられていて、それぞれが多彩な設定項目を持っているため、ユーザーは心行くまで調節することができます。ブラシセッティングウィンドウの右にあるスケッチパッドでは、現在のブラシのセッティングで試し書きができます。その下に設置された、アイコンをクリックすることでスケッチパッドの 背景色を設定したり、グラデーションに設定することができます。
Kritaには、現実の画材をモデリングした強力で高度にカスタマイズ可能なブラシが搭載されています。ブラシ設定パネルでは、ブラシはタイプごとに並べられていて、それぞれが多彩な設定項目を持っているため、ユーザーは心行くまで調節することができます。ブラシ設定ウインドウの右にあるスケッチパッドでは、現在のブラシの設定で試し書きができます。その下に設置されたアイコンをクリックすることで、スケッチパッドの背景色を設定したり、グラデーションを設定することができます。


ブラシツールを使用(ツールボックスの「ブラシで描く(Paint with brushes)」を選択)している時は、キャンパス上で<keycap>Shift</keycap> を押しながら水平方向にドラッグすることで、ブラシサイズをかえることができます。<keycap>Ctrl</keycap>を押している間は一時的にカラーピッカーに変わります。マウスホイールをクリックしているときはキャンバスの移動になります。右クリックで クイックパレット。ツールバーにブラシの不透明度と流量の2つのスライダーを目にするかも知れませんが、ここには同時に2つまでしかスライダーを表示できません。スライダーを別のものに変更したい時はスライダー右の三角をクリックし、現れた一覧のプラスボタンをクリックすることで変えられます。
ブラシツールを使用(ツールボックスの「ブラシで描く(Paint with brushes)」を選択)している時は、キャンパス上で<keycap>Shift</keycap> を押しながら水平方向にドラッグすることで、ブラシサイズをかえることができます。<keycap>Ctrl</keycap>を押している間は一時的にカラーピッカーに変わります。マウスホイールをクリックしているときはキャンバスの移動になります。右クリックで クイックパレット。ツールバーにブラシの不透明度と流量の2つのスライダーを目にするかも知れませんが、ここには同時に2つまでしかスライダーを表示できません。スライダーを別のものに変更したい時はスライダー右の三角をクリックし、現れた一覧のプラスボタンをクリックすることで変えられます。
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<!--
<!--
プレース ホルダー
Place holder


=== 色セレクター ===
=== 色セレクター ===
 
 
=== レイヤー ミキサー ===
=== レイヤー ミキサー ===
 
 
===フィルター ===
===フィルター ===
 
-->
-->


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=== インポートとエクスポートに対応するファイル形式===
=== インポートとエクスポートに対応するファイル形式===


# Open Document Drawing  
# Open Document Drawing
# Photoshop 画像 (.psd)
# Photoshop 画像 (.psd)
# GIMP 画像 (.xcr)
# GIMP 画像 (.xcr)
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# EPS形式
# EPS形式
# PostScriptドキュメント
# PostScriptドキュメント
== Krita 2ハンドブック(草稿)==
1.6版のハンドブックが老朽化しているため'''Krita'''の新しいハンドブックが必要となっています。ぜひ奮闘中の草稿[[Krita/Manual|Krita 2 Manual]]に目を通してください、そして、コンテンツ追加へのご協力をお願いします。


== Kritaの入手 ==
== Kritaの入手 ==


'''Krita''' は [[Special:myLanguage/Calligra/Download|Calligra Suite]]に含まれる形でダウンロードできます。
'''Krita''' は [[Special:myLanguage/Calligra/Download|Calligra Suite]]の一部として、あるいは[https://jp.krita.org/download/krita-desktop// Kritaのウェブサイト]から入手できます。


== 詳細情報 ==
== 詳細情報 ==
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* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 4B|チュートリアル: ピクセル ブラシ II]]
* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 4B|チュートリアル: ピクセル ブラシ II]]


* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 5|Tutorial: Color Smudge Brushes]]
* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 5|チュートリアル: カラーぼかしブラシ]]


* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 6|Tutorial: Curve, Particle and Dyna brushes]]
* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 6|チュートリアル: カーブブラシ・パーティクルブラシ・ダイナブラシ]]


* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 7|Tutorial: Sketch, Hairy and Chalk brushes]]
* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 7|チュートリアル: スケッチブラシ・髪の毛ブラシ・チョークブラシ]]


* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 8|Tutorial: Hatching, Grid, Spray and Experiment brushes]]
* [[Special:myLanguage/Krita/Tutorial 8|チュートリアル: ハッチブラシ・グリッドブラシ・スプレーブラシ・試験的なブラシ]]




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* [http://www.youtube.com/watch?v=IneodMMWdZg ブラシ サイズの変更]
* [http://www.youtube.com/watch?v=IneodMMWdZg ブラシ サイズの変更]
* [https://www.youtube.com/c/gdquest GDQuest's video tutorials]


==== コミックとチュートリアルDVDのセット ====
==== コミックとチュートリアルDVDのセット ====

Latest revision as of 09:48, 24 February 2018


Krita 2.4 の、右クリック クイック アクセス リングが表示された状態 -- イラストの作者: Tyson Tan
Kritaロゴ (2.4時点)
Kritaロゴ (2.4時点)
Krita、KDEのデジタル彩色・描画アプリケーション

Kritaはデジタルペインティング、コンセプトアート、漫画、テクスチャ作成などの用途を想定し設計されました。豊富な機能と人間工学に適い、かつ柔軟なユーザーインターフェイスが搭載されています。

最新情報はKritaオフィシャルサイトをご覧ください: Krita.org

Kritaマニュアル

Kritaに関して疑問がありますか? もっと深く知りたいですか? ぜひKrita 2 マニュアルを読んでください! またKritaのサイトには次期バージョンであるKrita3の情報があります。

イントロダクション

Krita はデジタルペインティング、画像編集、コンセプトアート、コミックス、ゲームアートもしくは 3D モデルのテクスチャ作成、といった用途に適した、無料でクロスプラットフォームな創作アプリケーションです。現実の画材や工程を模してデザインされていますが、レイヤーやフィルター、ペクターパス描写、タイポグラフィーといったデジタル・アーティストが求める機能や、統合されたカラーマネジメント補助機能も搭載されています。 KritaCalligra プラットホームを基盤としたKDE アプリケーションです。

特徴

  • 描いたり塗ったりという日常的な作業をより快適にするため、アーティストを念頭に置いてデザインされています
  • カラーホイール、カラー履歴、お気に入りのブラシ等を内蔵したユニークな「アーティスト・パレット」を右クリックで利用できます。
  • 多様で高度な設定が可能なブラシ・エンジンによって自然媒体の模倣、あるいは新たな独自のブラシ・ストロークを創作することが出来ます。
  • 不透明度調整機能はもちろん、乗算、オーバーレイ、スクリーンその他の多彩なレイヤーモードが使え、それぞれのモードは細かく調整することができます
  • ベクターレイヤーをサポートしており、複雑なパスやカーブ、テキスト状のオブジェクトを作成・編集できます
  • オートセーブができます (保存間隔は1分以上)
  • ツールバーやショートカット、ドラッグ&ドロップで動かせるパネルをユーザがカスタマイズすることができます
  • GIMPやAdobe Photoshopの形式を含む、多くのフォーマットをサポート
  • 内蔵されたカラーマネージメントシステムはRGB、CMYK、L*a*bなどの色空間変換に対応しています
  • OpenShiva、Python、 Ruby scriptsによる拡張が可能
  • 多くのGNU/Linux ディストリビューション, FreeBSD, Microsoft Windows そして Mac OSXに対応するクロスプラットフォーム

インターフェイス

Kritaはたいへん柔軟でユーザーフレンドリーなインターフェイスを持っています。ツールバー、キーボード・ショートカット、さらに移動可能なタブもしくはドッカー内の特別なツールなどほぼすべてのインタフェースが個人やチームの特別な需要に適合する形にカスタマイズ可能です。ドッカーはドラッグ・アンド・ドロップによってスクリーン上を移動させる事が可能なパネルです。個別のタスクに合わせてカスタマイズされた環境でこれらのツールを利用するのに時間を必要としません。ワークスペースそれぞれに名前を付けて保存し、後でまた使うことが可能です。右クリックでアクセスできるアーティスト・パレットとの組み合わせによって、アーティストはプロジェクトによる物か自身の作業上必要な物かを問わず、必要な物を区別せずに利用する事が出来るようになります。

ツールバー

Kritaでは右クリックで簡単にツールバーをカスタマイズできます。Kritaには「ファイル類」ツールバーと「ブラシ類」ツールバーの2つのツールバーがあります。あらゆる機能のツールバーへの追加と削除が可能で、テキスト位置やアイコンのサイズ、並びの変更も可能です。ボタンのテキストは変更可能で、さらにお望みのアイコンに変更することでオーバーラップさせることもできます(要KDE plasma workspace )。ツールバーのカスタマイズ時には、機能リストを検索することができます。

ショートカット

Kritaの強力な機能の一つに、ショートカットキーを設定・解除できる点があります。ある機能に対して元々存在するショートカットに加え、ユーザが別のショートカットを設定できます。ショートカット設定のコマンドリストは検索可能で、また衝突しているコマンドがあればすぐに知らせます。

Kritaのショートカットキーは、あなたの作業を効率化するものや他のソフトウェアを模したものに、あるいはその両方にも設定できます。

ドッカー

ドッカー(Dockers)はいくつかのツールをまとめて載せた移動可能なパネルです。分かりやすいドラッグ&ドロップ操作で画面上で動かすことができ、キャンバスの上に直接浮かべたり、あるいはドッキングエリアのいずれかにドッキングさせることができます。ドッカーは水平/垂直方向に大きさを変えることができます。複数のドッカーはスペースを共有する形でグループ化でき、それらはタブをクリックして切り替えることが可能です。パネルのタイトル部分を右クリックすることで、ドッカーの全リストから選んで追加したり、ドッカーの削除を行うことができます。スペースを稼ぐために、使用していないときには左上の下矢印をクリックしてドッカーを畳むこともできます。

パレット

Kritaには2種類のパレットがあります。ペイント&ドローイングソフトではお馴染みの、よく目にするタイプのプリセットのカラーパレット(カラープリセットドッカー)と、カラーセレクター、カラーヒストリー、お気に入りのブラシにクイックアクセスが可能な斬新な「アーティストパレット」です。このパレットはキャンバス上を右クリックすることで呼び出すことができるので、色の変更やツールの切り替えの煩わしさから解放され、作業により集中できます。タグで区分けされたブラシセットから選ぶだけでなく、パレットに保存(Save to Palette)ボタンをクリックすることでお気に入りのブラシをパレットに追加することもできます。

ブラシ システム

Kritaには、現実の画材をモデリングした強力で高度にカスタマイズ可能なブラシが搭載されています。ブラシ設定パネルでは、ブラシはタイプごとに並べられていて、それぞれが多彩な設定項目を持っているため、ユーザーは心行くまで調節することができます。ブラシ設定ウインドウの右にあるスケッチパッドでは、現在のブラシの設定で試し書きができます。その下に設置されたアイコンをクリックすることで、スケッチパッドの背景色を設定したり、グラデーションを設定することができます。

ブラシツールを使用(ツールボックスの「ブラシで描く(Paint with brushes)」を選択)している時は、キャンパス上でShift を押しながら水平方向にドラッグすることで、ブラシサイズをかえることができます。Ctrlを押している間は一時的にカラーピッカーに変わります。マウスホイールをクリックしているときはキャンバスの移動になります。右クリックで クイックパレット。ツールバーにブラシの不透明度と流量の2つのスライダーを目にするかも知れませんが、ここには同時に2つまでしかスライダーを表示できません。スライダーを別のものに変更したい時はスライダー右の三角をクリックし、現れた一覧のプラスボタンをクリックすることで変えられます。

安定版ブラシ(Stable Brushes)

  1. ピクセルブラシ(Pixel Brush) (デフォルトのブラシ)
  2. ぼかしブラシ(Smudge brush)
  3. 複製ブラシ(Duplicate brush)
  4. フィルター ブラシ
  5. 髪の毛ブラシ(Hairy brush)
  6. ハッチブラシ(Hatching brush)

試験版ブラシ(Experimental Brush)

  1. チョーク ブラシ
  2. カラーぼかしブラシ(Color Smudge brush)
  3. カーブブラシ(Curve brush)
  4. 変形ブラシ(Deform brush)
  5. ダイナ(ミック)ブラシ (Dyna brush)
  6. エクスペリメントブラシ(Experiment brush)
  7. グリッドブラシ(Grid brush)
  8. パーティクルブラシ(Particle brush)
  9. スケッチブラシ(Sketch brush)
  10. スプレー ブラシ


対応するファイル形式

下記のファイル形式は直接Kritaで開くことができます。しかし、直接セーブができるのはネイティブサポートの形式のみです。ネイティブサポートされていない形式のファイルを保存するときはエクスポートを使用してください。ご使用のOSや環境によっては動作しない形式もあります。

ネイティブでの読み込みと保存に対応するファイル形式

  1. Krita 文書 (.kra)
  2. OpenRaster Archiving 画像 (.ora)
  3. PPM 画像
  4. PGM 画像
  5. PBM 画像
  6. PNG 画像
  7. JPEG 画像
  8. Windows BMP 画像
  9. XPM 画像
  10. XBM 画像
  11. TIFF 画像
  12. EXR 画像

インポートとエクスポートに対応するファイル形式

  1. Open Document Drawing
  2. Photoshop 画像 (.psd)
  3. GIMP 画像 (.xcr)
  4. PDF 文書
  5. GIF 画像
  6. Nikon NEF raw 画像
  7. Canon CR2 raw 画像
  8. Sony SR2 raw 画像
  9. Canon CRW raw形式
  10. Pentax PEF raw形式
  11. Sigma X3F raw形式
  12. Kodak KDC raw形式
  13. Minolta MRW raw形式
  14. Sony ARW raw形式
  15. Kodak K25 raw形式
  16. Kodak DCR raw形式
  17. Olympus ORF raw形式
  18. Panasonic raw形式
  19. Panasonic raw2形式
  20. Fuji RAF raw形式
  21. Sony SRF raw形式
  22. Adobe DNG 形式
  23. SVG形式
  24. 圧縮SVG形式
  25. WMF形式
  26. Wordperfect / Drawperfect 形式
  27. Karbon14形式
  28. EPS形式
  29. PostScriptドキュメント

Kritaの入手

KritaCalligra Suiteの一部として、あるいはKritaのウェブサイトから入手できます。

詳細情報

ヒント、Tips、チュートリアル

ユーザーベース(UserBase)のチュートリアル


動画チュートリアル

コミックとチュートリアルDVDのセット